奈良井宿奈良井宿にて。

駒ヶ根のキャンプ場を拠点にして木曽路を旅してきました。
夏休みは、毎年、9月にとっています。世間は学校の夏休みが終わって道路もフィールドからも夏の混雑と喧騒が消えているからです。

暑さも少しやわらいで、天候にさえ恵まれれば、最上のアウトドアライフが楽しめますが、空はなかなか安定してくれないのもこのころの悩みです。

木曽は12年ばかり前に二度訪れています。最初は家族で、次はキャンプ仲間の友人夫婦と。
どちらもやはり9月、岐阜のキャンプ場をベースに飛騨高山を訪ねた旅の帰路、妻籠と馬籠に立ち寄りました。

今回、無性に木曽路が恋しくなったのは、Facebookでおつきあいいただいている写真家の山口勝廣さんが、ときおりfbにあげてくださるなんとも素晴らしい木曽の作品にすっかり魅了されてしまったからです。

列島に腰をすえた秋雨前線を気にしながら、雨上がりのキャンプ三日目、駒ヶ根ICからクルマで伊奈IC、権兵衛トンネルを経由してはじめての奈良井宿を訪ねました。
晴れたら残暑に苦しむのはわかっていましたが、それでもあえて長袖のシャツを羽織っていたのは、腕をこれ以上日に焼きたくなからです。若いころは、日焼けも健康そうに見えますが、歳をとって日に焼けるとなおさら汚いいジジイになってしまいます。

でも、あらためて写真を見ると、暑さに負けてどこかで腕をたくし上げていたようです。
平日の奈良井宿を行き交う観光客の大半が、ぼくと似たり寄ったりの世代の方たちなので、じつに居心地がいいのです。さらに、宿場内の街道沿いに設けられたいくつもの水場にこの地の人々のやさしさの伝統を感じて旅の心が和みます。

途中、蕎麦屋さんでお昼を食べたあと、コーヒーが飲みたくなって目をつけたの が一軒のモダンな店構えの喫茶店「松屋茶房」でした。
お洒落ではあっても伝統 的な宿場町に巧みにとけこんだセンスに魅かれ、女房が「犬連れなんですけど入 れていただけますか?」と訊くと、ぼくたちよりはいくつかお若いママさんが、 「どうぞ」と笑顔で迎えてくれました。

サイフォンで淹れたおいしいコーヒーとこれまた絶品のケーキに堪能して、ついつい長居してしまいました。
しかし、このきれいなママさんとの小一時間の会話こそが今回の旅のすべてでした。
ぼくが何気なく木曽路を10年ぶりに訪ねた理由を告げると、ママさんが、「その 写真家の先生って、もしかして、山口さん? 山口勝廣さん?」ということになり、はからずも、この高名な写真家の先生の話題でたちまち盛り上がってしまい ました。

ママさんとは、本来なら一期一会の出逢いに過ぎなかったでしょう。しかし、ご主人の写真などから四季折々の奈良井の美しさをくわしく教わり、季節を異にした表情の奈良井宿をもっと知りたくなっていました。
別れ際、「また、必ずうかがいます」と再訪を約して店をあとにしたのはいうまでもありません。

写真は奈良井宿の散策を終えて駐車場へ戻ったときのクルマの前の地蔵堂です。

軒先をお借りして腰をかけてしまいましたが、出かける前に手を合わせてお参りしてますからお地蔵さんたちもかんべんしてくれるでしょう。

データ
キャップ:モンベル
Tシャツ:チャムス
シャツ:ビームス
パンツ:マムート
スニーカー:コロンビア